台湾AUO Display PlusとE Inkが大型電子ペーパーモジュール生産ラインを構築するための合弁会社を設立予定
AU Optronics Corporation(台湾証券取引所取引コード:2409)は4月2日、子会社のAUO Display Plus Corporation(以下ADP)とE Ink Holdings Inc.(以下E Ink)(台湾証券取引所取引コード:8069)が投資条件書に署名したと発表した。資本金3億9000万台湾ドルで合弁会社を設立する計画で、ADPが51%、E Inkが49%を保有する。両社はAUOの桃園龍科工場に大型電子ペーパーモジュール生産ラインを共同で建設し、2025年第4四半期に生産を開始する予定とのことである。
電子ペーパー技術の世界的先駆者であるE Inkと、パネル設計・製造管理能力に優れたAUOグループがタッグを組み、大型電子ペーパー製品を開発製造することで、今後の拡大が期待される電子ペーパーディスプレイ市場での高い優位性を築くことができるだろう。
電子ペーパーは紙に近い読みやすさと省電力性能を兼ね備えたディスプレイ技術で、バックライトを使用せず、反射光を利用して表示するため、長時間の閲覧でも目が疲れにくいのが特長である。また、表示内容を更新しない限り電力を消費しないため、バッテリー駆動の機器との相性が非常に良く、現在電子書籍リーダーや電子棚札など幅広い用途で活用されている。
さらに、近年ではカラーバリエーションやフレキシブルディスプレイといった技術進化も進み、広告表示やスマートウォッチ、ウェアラブルデバイス、交通案内板など、新たな応用分野への広がりが期待されている。環境への配慮が求められる中で、ペーパーレス化を推進するツールとしても注目されており、今後は物流、小売、教育分野などを中心にさらなる市場拡大が見込まれている。
引用:https://www.auo.com/zh-TW/News_Archive/detail/News_Archive_Product_20250402